平成13年11月25日 晴れ パン。コロ。御飯、味噌、鮭、目玉焼き。
朝の2時頃トイレで目が覚め外に出たら、満天の星空だった。ラジオをつけるとちょうど片岡義男の選曲で女性ボーカルが流れていた。ほとんどがジャズだったのでそれを聞きながらコーヒーを飲み、テントの外で星を眺めた。屋根があると、こういうとき不便だ。テントの中からでは屋根が邪魔で星が見えない。
3時ごろにまた寝て6時頃目を覚ます。予想より朝の景色はあまり良くなく、ここの景色は描かずに前描いたものを描き直してみたが、うまくいかなかった。
9時前に出発し錦峠に10時前に着く。標高300メートルくらいで急カーブ、ときどき急坂で久しぶりの峠だった。これくらいの峠は九州以来だと思う。岐阜は数日刻んで走っているから一日の標高差はそれほどでもなかった。坂の上には細い小さなトンネルで、久しぶりに写真を取った。自転車だけの写真を取ったその直後自転車が倒れる。このときがギアがおかしくなるきっかけだ。自転車を起こしているとチャリダーが一人同じ方向から登ってきた。お互いにトンネルの前で写真を取ってもらう。そのとき自転車をバックさせたときに「ガキッ」という音がした。たいして気にもせずその後走り始める。
昼を食べる場所として紀伊長島を考えていたのでとりあえずそこに向かった。もう一度坂道があった後トンネルがあり、もうすぐで着くというところでギアをチェンジしたら「ガキッ」という音と共にチェーンが外れた。すぐにチェーンを着け走り出そうとしたらまたすぐに外れ、やっとこれはやばいことになったと気がついた。後ろのギアがぐらぐらしているのだ。町までは下り坂なのでとりあえず乗りペダルをこがないようにして辿り着いた。すぐに人をつかまえて自転車屋の場所を聞いたあと、とりあえず近くの公園で昼食にした。それから自転車屋に行くが日曜日で人がいない。他の自転車屋に電話で聞いても同じで、明日にならないとどうにもならない。今日はこの近くで一泊するしかなく、昼を食べた公園の近くにもう一つ公園があったのでそこに行き、荷物をおろしてからだめもとで自転車を直してみる。ほとんどあきらめかけていた頃に良いアイデアが一つ生まれそれを試してみた。21段ギアのうち9段使えなくなるがとりあえず走れるようにはなった。最低ギアの1ー1が1ー2になったことと最高の3ー7が3ー5になったことを除けばその間のギアは他の組み合わせでカバーできる。厳密に失ったギアはこの三つだけだし、3ー6、3ー7というギアはほとんど使わないので実質失ったのはは1ー1ギアだけということになる。そりあえずこれで走ってみることにする。その上で支障があればそのとき修理を頼もう。