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東京都大田区城南島海浜公園 『夜景』 H14,10,31

夜景をどのように描くか?というのは、旅の当初からの課題だった
夜を背景に光が浮かび、その光に空は照らされる
透明水彩画は紙の白色に光が反射するからこそ、その魅力を発揮する
透明水彩画で夜景を描く意味があるのだろうか?
考えても始まらないので、とにかく描いてみた



10月31日 晴れのち雲り 中風 パン。お握り、りんご。メンチかつカレー、チーズ、ワイン、パン。
 
 朝からご飯を腹いっぱい食べさせてもらい、かなりお腹が重かった。出発の10分前にもっちゃんを起こして9時過ぎに出発する。
出発前に彼は急いでお握りを作ってくれて、りんごと一緒にそれをくれた。
アカ島でキャンプをしていた時もいろんな食べ物をもって来てくれたことを思い出した。

県道から国道16に入り、それから国道15で北に向かう。横浜のど真ん中を通ったので道はわかりにくく信号にはやたらにひっかかり、玉川の河川敷公園に着いたのは11時前だった。
思ったほど良い雰囲気ではなかったが他に探すのが面倒だったのでそこで昼にした。朝たくさん食べたからそれほど腹は減ってなかったので、大きなお握りを一つだけとリンゴを食べた。

相変わらず信号に捉まりながら城南島海浜公園へ向かう。
1時半頃には目的地まであと4キロぐらい手前のところに来て、買い物をするために少し寄り道をした。その途中で信号につかまったあと、自転車を漕ぎ出したら「バチッ」という音と共にチェーンが切れた。
信じられなかった。あともう少しでゴールだというのに・・・。

チェーンカッターは持ってないし、もちろん予備もない。どうしようと思いながら自転車を止めて見たら、うまい具合に切れていて部品もなくなっていない。なんとかペンチだけで直せそうだったのでその場で直した。
まったく運が良いのか?悪いのか?いつもわからない。

それから買い物をしてキャンプ場に着く。キャンプ場は2泊の予約だったのでもう一泊伸ばそうと思っていたが、週末でいっぱいだから出来ないといわれた。
キャンプサイトはそれほど狭くないし、仕切りがしてあるわけではない。一張りぐらい出来そうなスペースはいくらでもあるのに・・・。
あの感じではたとえ雨が降っていても、予約日時が過ぎたらテントを畳んで出ていってくれと言われるような気がした。世の中どんどん柔軟性が失われて応用がきかなくなり、決められた枠の中で決められたことしか出来なくなっている。人の想像力が働く余地がなくなってきているが、人は想像力を働かさずにはいられない生き物だから、その力はあらぬ方向に向かっていく気がする。

 それはさておき、やっとゴールに辿り着いた。途中奥多摩をカットしたのでこのあと紅葉を描きに行くが、全国47都道府県はこれですべて回ったことになる。
今日は自分自身で祝福をするつもりでチーズとワインを買った。
羽田空港に離着陸をする飛行機を眺めながら一人ひそかに祝った。

チェーンが切れるまではそれほど感動もなかったが、いままで一度も切れなかったのが不思議なぐらいだと思ったら、改めてよく無事にここまで来れたもんだと思い直した。
皮肉にもチェーンが切れたことによっていままであったアクシデントを思いだし、ここに辿り着いた喜びが増した。
珍しく誰かに知らせたくなったので新ちゃん(旅の最初の頃、北海道で会った人。歌を歌いながら旅をしている)に電話をした。